粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

チクソトロピー,チキソトロピー,揺変性

thixotropy

 懸濁液攪拌することによりその流動性が向上し,これを静置することにより流動性を失う現象をチクソトロピーという。一般的には「等温可逆的なゾルゲル変換」と定義されている。実験的には,一定のせん断速度(剪断速度)を与えたときのせん断応力または見掛け粘度のせん断時間による減少,あるいはせん断速度を周期的に上昇・下降させたときのせん断応力または見掛け粘度の上昇曲線と下降曲線の相違よりチクソトロピーを評価する。チクソトロピーを示す固液分散系の定常粘度はせん断速度の上昇とともに減少する擬塑性流動を示す。これらはせん断時間あるいはせん断速度の増加にともなう凝集構造の破壊過程と密接な関係があり,速度論に基づいた現象論的考察も数多く行われている。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/07

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