粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ゾル

sol

 微小なコロイド粒子と溶媒の混合物。ゲルでは連続相が固相であるが,ゾルでは液相が連続相となる。一般に,ゾルを構成するコロイド粒子の種類により三種類に分類できる。すなわち,ゾルを構成するコロイド粒子の粒子径が非常に小さい particulate である場合には particulate sol,particulate よりも粒子径が大きいコロイド状の場合は colloidal sol,コロイド粒子が三次元網目を形成しやすいポリマー状であれば polymeric sol と呼んでいる。ゾル・ゲル法では,金属アルコキシドなどの加水分解—重縮合反応によりゾルを経てゲルを生成するが,触媒の種類や添加量によって酸化物前駆体となり得るゾルあるいはゲルの形態や構造が変化する。ゾルの性質は,ゲルおよび最終酸化物の性質に反映される。このため,ゾル・ゲル法で酸化物微粉体などを調製する場合には,その構造や性質の制御が非常に重要となる。一般に,金属アルコキシドを酸触媒下で加水分解すると polymeric sol となり,塩基性触媒下で加水分解するとcolloidal solとなる。

→ アルコキシド法

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/17

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