粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

インパクター

impactor

 ノズルから工アロゾルを吸引・噴出して対向する平板などへ衝突させ,粒子を分離捕集する装置の総称。エアロゾル中の粗粒子は衝突板に分離捕集され,微粒子は気流とともに下流へ逃げる。粒子の慣性を利用するもので,微小口径ノズルインパクターや減圧インパクターでは,0.02 µm 程度の粒子まで分離できる。衝突板を数段直列に接続し,ノズルロ径を下段ほど小さくしたカスケードインパクターは,エアロゾル粒子の粒子径分布測定に用いられる。ノズルは円形とスリット形式とがあり,それぞれ単一ノズルと多数ノズル方式がある。部分分離効率が 50 % となるのは,慣性パラメーターの平方根が,円形ノズルでは 0.383,スリットノズルでは 0.545 のときである。粗粒子の捕集板上での反発再飛散に注意が必要である。なお,捕集板を用いない形式のインパクターをバーチャルインパクターという。

→ カスケードインパクターバーチャルインパクター

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/6/7

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