フィルター集塵ともいい，ガス中に浮遊する粉塵をろ材によって，ろ過捕集する集塵方法である。この集塵方法を大別すれば，低濃度の含塵空気中から粉塵を分離捕集して空気を浄化するエアーフィルターと，高含塵濃度のガスを対象とする工業プロセスや公害防止のためのバグフィルター，セラミックフィルターおよび粒子充塡層フィルターとになる。
　エアーフィルターはガラス繊維や各種合成繊維による繊維充塡層を用い，捕集した粉塵が充塡層内部に保持堆積する内部ろ過方式であるため，その除去は困難で繰り返し使用することができず，新しいろ材と交換することになる。
　バグフィルターは，織布や不織布を円筒状あるいはポケット状に縫製したものを，処理ガス量に応じて多数個並列に設置して用い，粉塵に対するろ材およびろ過速度の選定が適切であれば集塵率はほぼ 100 ％ 近くに保つことができる。
　セラミックフィルターは，繊維状セラミックあるいはセラミック粒子の充塡層あるいは焼結体フィルターであり，粒子層フィルターは，川砂その他の粒状物質を充塡したフィルターで，高温含塵ガスの処理用として利用できる。

→　バグフィルター， 繊維層フィルター， 内部ろ過（内部濾過）， 表面ろ過（表面濾過）