粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

溶媒抽出乾燥法

solvent extraction drying method

 溶媒吸収法ともいう。溶液中の溶媒Aに対しては溶解度をもつが溶質は溶解しない溶媒Bを溶液に接触させると,溶液の溶媒Aは溶媒Bと混合し,新たな混合溶媒を形成する。したがって,溶液は溶媒Bを加えることにより,結果として溶媒Aが液体状で除去されたことになる。このようにして溶液の濃縮が進むと,析出した沈殿は乾燥状態となる。このような乾燥を均一にし,かつ乾燥速度を早めるため,溶媒Aからなる溶液を噴霧状にして,溶媒B中に分散させる方法がとられる。この場合,乾燥された沈殿は,減圧ろ過(減圧濾過)により溶媒および混合溶媒より分離される。この方法の特徴としては,操作が簡単,特別の装置を必要としない,室温で効率よく乾燥が可能,などが挙げられる。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/2

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