粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ミセル

micelle

 水溶液中の界面活性剤は,ある濃度までは単量体またはたかだか数分子の会合体で存在するが,ある濃度(臨界ミセル濃度)を超えると自己会合して数十から百分子程度の集合体を形成する。これは疎水部分を内側に,親水部分を外側に向けた,熱力学的に安定な構造体であり,ミセルと呼ばれる。ミセルの形態は濃度によって変化し,球状,棒状,二分子層が積み重なったラメラ相など,多様な変化を示す。また,非水溶媒中では親水部を内側に,疎水部を外側に向けた逆ミセルが形成される。親水的環境にある逆ミセル内部を,超微粒子生成場として用いる試みが多くなされているが,その詳細なメカニズムは未解明な点が多い。

→ 界面活性剤臨界ミセル濃度

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/13

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