粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

捕集性能

collection performance

 集塵装置が粒子状物質を分離除去する能力であり,一般に集塵率で評価される。
 気体中からの粒子の分離は,多くの物理的性質が複合した結果として生じる分離力により行われるが,主な分離機構は,

  1. 重力(重力集塵),
  2. 遠心力(遠心力集塵),
  3. 慣性(慣性集塵),
  4. さえぎり,
  5. 拡散,
  6. 熱泳動力,
  7. 静電気力
である。このうち,(1),(2),(3) のような力学的作用による集塵では,空気力学的粒子径が大きいほど集塵率は高くなる。また,拡散や泳動作用(上記の (5),(6))では粒子が小さいほど集塵率が高い。さえぎりは二つあるいはいくつかの捕集機構の境界領域で,どの機構もそれほど作用しないときに有効となる機構である。静電気力は,粒子および捕集体の荷電状態,電界の有無,強度により異なるが,一般に力学的作用の場合ほどには集塵率は低くならない。

→ 集塵集塵率

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/18

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