静止粉体層が，崩壊によって動的状態に変わるときの崩壊面にかかる垂直応力 σ とせん断応力 τ の関係を求め，層の崩壊特性を評価するための試験法。所定の空間率の粉体層について，垂直応力を変えて実験を行い，各垂直応力 σ に対するせん断応カ τ を σ—τ 平面にプロットすれば，破壊包絡線が得られる。破壊包絡線は層の空間率によって変わるので，まず，二段重ね（三段重ねもある）の容器内に充塡した試料を所定の空間率まで圧密（予圧密）する。その後，予圧密時の垂直応力（予圧密応力）よりも小さい垂直応力を負荷し，容器のいずれか一方を水平方向に動かすのに必要なせん断応力を求める。せん断面が一つの場合を一面せん断，二つの場合を二面せん断という。通常，円筒形状または直方形状のセルが用いられるが，環状セル，平行平板型セル，三軸圧縮試験の場合などのように特殊なセル形状のもの，あるいはジェニケ法のように特殊な試験法のものなどもある。

→　 一面せん断試験（一面剪断試験），破壊包絡線，ジェニケ法，三軸圧縮試験