粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

衝突効率

impact efficiency

 粒子を含む気流が障害物に遭遇すると,気流は障害物を避けて流れるが,粒子はその慣性力のために気流の流線からはずれて障害物に衝突するものが生じる。このように障害物に衝突,接触する粒子の割合を衝突効率という。衝突効率 $\eta_{\mathrm{T}}$ は,障害物の無限遠方の上流において,衝突粒子が含まれていた気流の範囲の,障害物の気流方向に垂直な投影面の大きさに対する比で表わされ,直径 $D_{\mathrm{c}}$ の球形および円柱形の障害物に対してそれぞれ,

  • 球: $$ \eta_{\mathrm{T}} = \frac{{X_{\mathrm{s}}}^{2}}{{D_{\mathrm{c}}}^{2}} $$
  • 円柱: $$ \eta_{\mathrm{T}} = \frac{X_{\mathrm{c}}}{D_{\mathrm{c}}} $$
で定義される。ここで,$X_{\mathrm{s}}$,$X_{\mathrm{c}}$ はそれぞれ,無限遠方の上流において衝突粒子が含まれていた気流の直径と幅であり,また粒子濃度は一様と仮定している。なお,内径 $D_{\mathrm{c}}$ の円形ノズルから噴出した気流中の粒子が,その前方におかれた平板に衝突するインパクターのような場合は,衝突した粒子が,はじめにノズル出口で存在していた範囲の直径 $X$ を用いて,同様に,
  • 円形ノズル: $$ \eta_{\mathrm{T}} = \frac{X^{2}}{{D_{\mathrm{c}}}^{2}} $$
で定義される。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/06/25

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