粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ガス交換係数

gas exchange coefficient

 流動化した粒子分散系(流動層)においては,粒子の濃度が十分希薄でない限り(気固系の場合,(粒子容積分率)≧ 0.01),粒子は均一に分散せず,分散系は濃厚相希薄相に分かれる。粒子濃度が低いとき粒子濃厚相は分散相(dispersed phase)となって粒子のクラスターが形成され,濃度が高いときは粒子濃厚相は連続相(continuous phase)となり流体塊(ポケット;気泡や液胞)が形成される。このような粒子分散系の二つの相の間の物質移動においては,界面を横切る拡散だけでなく,流体の貫流(気固系の場合:気泡への流入と流出)がきわめて重要である。これらによる二相間の物質移動を相の界面積基準のパラメーターである物質移動係数で表わそうとすると,相の界面積が必要になるが,絶えず変形している相の界面積についての情報は,相の容積分率に比べて不確定である。そこで,相単位容積当たりの流体(ガス)の有効交換(ガス交換)速度を交換係数(ガス交換係数)と呼んで物質移動速度の記述に用いている。このような係数を用いる反応装置モデルを二相モデルという。
 ガス交換係数の定義にはいろいろあるが,気泡相の体積当たりで表わすことが多い。その場合,ガス交換係数を気泡相分率との積は,物質移動容量係数(物質移動係数と界面の比表面積との積)と同じである。物質移動速度(気泡相単位体積当たり)を計算するには,ガス交換係数に濃厚相と気泡相それぞれにおける着目成分濃度の差(推進力)をかければよい。

→ 希薄相気泡相

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/27

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