粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

化学吸着,活性化吸着

chemisorption

 吸着質が化学結合により固体表面吸着する現象を化学吸着といい,ファンデルワールス力によって吸着する物理吸着とは区別される。また化学吸着は化学結合の形成に基づくので活性化エネルギーが必要で,吸着層の形成も一層の吸着で完了し,物理吸着のように多分子層吸着は起こらない。したがって吸着等温線は,通常ラングミュアー型等温式で表わされる。吸着温度が低温で化学吸着した吸着層の上に物理吸着が起こる場合,近似的に多分子層吸着等温線となる。化学吸着においては,吸着熱は 80 ~ 400 kJ mol-1 と物理吸着熱の 20 ~ 30 kJ mol-1 に比較して大きく,また吸着速度は物理吸着に比べて遅い。化学吸着は工業的に重要な不均一触媒反応と密接に関係する。

→ BET法(ベット法)物理吸着

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/14

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