粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

フード

hood

 空間中の一部に存在する特定の気体,たとえば加熱されて高温となる空気や粉塵ヒューム,その他のガスが発生して空気を汚染している場所から,効果的に汚染ガスを吸引・除去するための広口の吸引口をフードという。汚染源から発生するガスや粉塵などをダクトに直結するか,発生源を全面的におおう形のフード(ブース形フード)とするのが最も好ましいが,これができない場合には,汚染が拡散しないよう発生源近くから吸引することが望ましい(スロット式)。吸引風量を少なくして有効に汚染ガスを吸引するには,フードの開口部の位置や形状,制御風速(または捕捉速度)を適当に選定する必要がある。よく用いられるのは,上方からガスを吸い込む形式のキャノピーフード(天ふたフードともいう)であり,側方,下方から吸い込む形式,吸い込みと押込みを運動させるプッシュブルフードなどもある。エアーカーテン式フードはその一例で,両側の空気の混合を妨げるのが主な目的である。

→ 制御風速

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/4

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