粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

電気炉

electric furnace

 加熱源として発熱体に通電する際のジュール熱を利用する炉である。特徴は高温が得やすい,急速加熱が可能,高い熱効率,温度や雰囲気の精密な制御が可能,クリーン,容量や形状の自由度が大きいなどであり,実験室用としてだけでなく,高機能セラミックスや超硬合金の焼結,板ガラスの製造用など,工業的に広く用いられる。発熱体には,1100 ℃ 程度までの温度域用では合金線,1400 ℃ 程度以下の還元性や中性雰囲気中ではモリブデン線,酸化性雰囲気中では炭化けい素や白金線が使用される。それ以上では,非酸化性雰囲気中では黒鉛やタングステン線,酸化性雰囲気中ではけい化モリブデン,ランタンクロメート,ジルコニアなどが使われる。電気エネルギーを加熱に利用する炉には,ほかに高周波炉やマイクロ波炉がある。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/15

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