粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ローラーハースキルン

roller hearth kiln

 トンネル窯の一種であり,被焼成物の搬送用として,炉内の床にモータ駆動のローラーを一定間隔で多数設置し,それらの回転速度を適切に設定しておく。これらの回転速度は,炉内の部位により変えることもできる。被焼成物は搬送用の板やさやに置かれ,ローラーの回転により炉内を所定の速度で送られ,一連の昇温,焼成,冷却処理を連続的に受ける。この間,炉内温度やローラーの温度は一定で,熱エネルギーを炉本体や台車の加熱冷却用に使用する必要がないため,炉は高い熱効率をもつ。ローラーは高い耐熱性の必要上セラミック製であり,重量物や背の高い大型なものには対応しにくい。陶磁器の上絵付けなど,軽量物の低温焼成用に広く使用されている。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/05/24

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