粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ランキン係数

Rankine coefficient

 ランキンの土圧理論を図を用いて説明すると,無限に広がった水平な地表面下の深さ $z$ の点Aでの地表面と平行な微小面 $\mathrm{d}s$ を考え,その点の垂直強度(圧力)を表わすと式 (1) となる。 $$ p = \gamma z \tag{1} $$  ここで,$\gamma$ は土の単位体積重量を表わし,$\gamma z$ は土かぶり重量(圧力)を意味している。次にA点を通って鉛直の微小面 $\mathrm{d}s'$ を考え,これに作用する水平強度(圧力)を $q$ とすれば,この面に作用する力は,

  • 主動土圧として, $$q_{\mathrm{A}} = K_{\mathrm{A}}\gamma z \tag{2}$$
  • 受動土圧として, $$q_{\mathrm{P}} = K_{\mathrm{P}}\gamma z \tag{3}$$
で表される。ここで,$\phi_{\mathrm{i}}$ を土の内部摩擦角とすると, \begin{align} & K_{\mathrm{A}} = \frac{1-\sin \phi_{\mathrm{i}}}{1+\sin \phi_{\mathrm{i}}} = \tan^{2} \left( \frac{\pi}{4} - \frac{\phi_{\mathrm{i}}}{2} \right) \tag{4} \\[7px] & K_{\mathrm{P}} = \frac{1}{K_{\mathrm{A}}} \tag{5} \end{align} で与えられる。
 $K_{\mathrm{A}}$ はランキン係数とも呼ばれ,貯槽の静的圧力算定式のヤンセンの式における垂直圧と水平圧の比 $K$ 値の算定に用いられている。

→  ヤンセンの式


ランキン理論の説明図
ランキン理論の説明図
執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/06/18

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