粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

溝型攪拌乾燥機

agitated trough dryer

 粉粒体材料の乾燥に使用される連続式乾燥装置である。溝型(U 字型断面)容器内の軸方向に設けられた回転翼で材料を攪拌しつつ,熱風受熱または伝導受熱によって連続乾燥する。伝導受熱方式では,容器ジャケットに加熱媒体を流し器壁を伝導加熱面とする装置,中空状の攪拌翼に加熱媒体を流して攪拌翼自体が加熱面となる装置,および両者を併用した装置が使用され,真空下の運転も可能である。特に,攪拌翼を加熱面とした装置では容器単位体積当たりの伝熱面積が大きい。伝導受熱方式の一般的特徴として,

  1. 熱効率が非常に高い,
  2. ユーティリティが節減できる,
  3. 排ガスがきわめて少量である,
  4. 付帯設備が少なくてすむ,
などがあげられる。総括伝導伝熱係数は 80 ~ 140 W K-1 m-2—加熱面 程度である。円筒形状の装置は円筒攪拌乾燥機,相互に逆方向に回転する二軸ニーダーによって材料を捏和(ねっか)しながら乾燥する装置は捏和乾燥機と呼ばれている。

→ 乾燥装置

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/13

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