粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

マイクロカプセル

microcapsule

 微小容器であるマイクロカプセルは,固体・液体・気体状の微小な核(芯)を有機・無機・金属物質などの薄膜で包み込んだ容器である。通常は数 µm から数百 µm の範囲の顕微鏡的大きさの容器をさすが,最近ではナノカプセル,ミリカプセルなどのカプセルも含めた総称として使われている。マイクロカプセル化技法(microencapsulation)は,化学的・物理化学的・機械的かつ物理的色彩の濃い技法に分類される。一般的には油中水滴あるいは水中油滴型エマルションをつくり,滴表面での界面重合界面反応界面沈積相分離などを利用して,壁膜をつくり核粒子をおおう。他方,機械的・物理的操作である混合粉砕乾燥・蒸着を用いると,乾式プロセスで各種の壁膜を調製できる。
 マイクロカプセル化の主目的は,

  1. 液体・気体の見掛け固体(粉体)化,
  2. 内包物の比重・容量・性質改変,
  3. 内包物の隔離・保護・任意放出,
  4. 機能性複合微粒子の調製,
などである。

→ エマルション界面重合法界面反応法無機質マイクロカプセルインジツ重合法(in situ 重合法)オーダーミックスチャー

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/17

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