粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

粉塵計

dust counter, dust meter

 空気中に浮遊している粉塵の濃度または粒子径を測定する計測器で,塵埃計とも呼ばれる。種々の原理を応用した多くの計測器があり,また導管を通じて試料をサンプリングする方法とダクトや装置内で直接測定する方法とがあるが,前者はサンプリング誤差や導管中の沈着誤差に注意しなければならない。測定方法は大別して,

  1. 粉塵が浮遊している状態のまま計測する直接測定法と,
  2. 慣性衝突フィルターなどでいったん捕集した粉塵を計測する捕集測定方法と,
がある。濃度は個数濃度 [個 m-3] か質量濃度 [mg m-3]のどちらかで示す。
  1. 直接測定には,粒子の散乱光を利用したものが多いが,透過光から求めるものもある。ただし散乱光または透過光から質量濃度への換算には検定を要し誤差が生じやすい。
  2. 捕集測定方法は,各種フィルターやインパクターインピンジャーなどの慣性衝突捕集静電気力や熱泳動力によって粉塵を捕集する。捕集した粉塵は通常顕微鏡によって計数するか天秤で質量を求めるが,粉塵による汚染度を反射光の比較や β 線の透過によって求める粉塵計もある。結晶の圧電効果を利用したピエゾバランス粉塵計は,結晶の振動子上に捕集した微量の粉塵を質量濃度で直読できる簡便さがある。

→ ディジタル粉塵計圧電結晶粉塵計インパクターダストチューブ

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/27

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