粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

微粉砕

fine grinding

 微粉砕は砕製物粒度が 147 µm(100 メッシュ)以下 44 µm(325 メッシュ)程度の比較的細かい粒度を目的とした粉砕操作を一般にさす。さらに実用上の最小ふるい(篩)を通過するもの,すなわち 44 µm から以下 0.5 µm くらいまでの砕製物を得る粉砕操作いわゆるサブシーブないしサブミクロンを対象とした粉砕操作を超微粉砕ということもあるが,微粉砕と超微粉砕との区別は粉砕目的,粉砕原料の種類によって異なり明確ではない。微粉砕を機械的方法によって行う場合,次のような方法によっている。

  1. 衝撃による粉砕:ジェットミルにおける粒子同士の衝突あるいは飛行粒子と壁面または衝突板との衝突,ボールミルにおける粉砕媒体(ボール)の衝突。粒子の衝突速度が大きな影響を有し,特に細かい原料粒子ほど高速度に加速して衝突させることが衝撃による微粉砕の条件として必要である。
  2. 滑り摩擦によって物体を表面から削りとっていく方法:いわゆる表面粉砕といわれる方法で,この場合にもすべり速度が大きい影響を有し,また面圧なども影響する。
  3. コロイドミル湿式摩砕機および湿式ボールミル:ミル中の固定子と回転子との間隙,粉砕媒体相互の間隙,またこれらと器壁の間隙の液体は強いせん断作用(剪断作用)を受ける。このような液体中の原料粒子は粒子同士の衝突および摩擦摩耗,固定子または回転子との摺動を受け微粉砕される。

→ 微粉砕機

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/9/24

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