粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

ドラム乾燥機

drum dryer

 液,スラリー状材料,ペースト状材料の乾燥に使用される小規模連続式乾燥装置である。この装置では熱媒体によって加熱された回転ドラム表面に 0.3 〜 5 mm の薄膜を均一に塗布し,常圧または真空下で乾燥後製品をナイフェッジでかき取るもので,製品形状はフレーク状のものが多い。乾燥時間が短いため熱による材料の損傷が少なく,熱に敏感な材料の乾燥に適している。単一ドラムの場合は,液中にドラムを浸漬させ,懸濁液では回転翼によるはねかけや噴霧によって材料が供給される。二個のドラムが配列された装置ではドラム間に液を供給することが多い。ドラム径は 0.5 〜 1.5 m,回転数は通常 5 rpm 前後,平均乾燥速度は通常 10 〜 20 kg(水) m-2(接触加熱面),ドラム内面から材料表面までの総括伝導伝熱係数は 120 〜 230 W K-1 m-2,有効接触面積はドラム表面積の 2/3 〜 3/4 である。

→  真空乾燥,真空乾燥装置乾燥装置

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/16

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