粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

凍結乾燥,凍結乾燥装置

freeze drying, freeze dryer

 凍結乾燥法は種々の材料を氷点以下の温度で凍結させ,その状態のまま昇華によって乾燥させる方法である。凍結乾燥は低温,凍結した状態で材料が昇華によって乾燥されるために,材料の物理的,化学的変化が少なく,復水性に優れており,製品コストが他の乾燥法に比べて高いにもかかわらず品質を重視する食品,医薬品の乾燥に用いられている。凍結乾燥装置としては棚段回分式が多く使用されており,大型のものでは棚段面積 50 〜 150 m2 である。材料の種類により予備凍結されたものを仕込む場合と,材料を乾燥室に仕込んでから水分の蒸発潜熱により凍結させる自己蒸発凍結を利用する場合がある。操作温度,圧力は材料によって異なるが,-10 〜 -30 ℃,130 Pa 程度であることが多い。1 Pa 程度に保つことができる真空ポンプ,発生蒸気のトラップとして -40 ℃ 以下の冷却能力のある冷凍機が必要である。

→  真空乾燥装置乾燥装置

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/15

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