粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

DSMC法

Direct Simulation Monte Carlo method

 分子間衝突を考慮に入れて多数の気体分子の運動を数値計算によって求める方法で,Direct Simulation Monte Carlo の頭文字から DSMC 法と呼ばれる。DSMC 法は,計算領域内に実際に含まれるすべての粒子を扱うのではなく,それより少ない分子(標本分子と呼ぶ)に基づく計算法である。この手法においては,まず軌跡の計算と衝突判別が分離して扱われる。すなわち,時間ステップ Δt の間に分子が複数の衝突を経験する確率が十分小さいものとして,運動方程式の積分と分子間衝突が分離して計算される。このような仮定が成り立っためには, Δt を分子の平均自由時間(分子が経験する分子間衝突の平均時間間隔)より十分小さく選ばなくてはならない。すべての標本分子の軌跡が計算されたあと,どの標本分子が衝突現象にかかわったかの判別を,軌跡に基づくのではなく,別に理論的に求められる衝突確率に基づいて行うのである。分子を固体粒子に置き換えると,DSMC 法は粒子間衝突の影響を無視できない程度の粒子濃度の粉粒体分散流に適用することができる。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/21

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