粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

造粒速度

granule growth rate

 転動攪拌振動などで運動している湿潤粉体,あるいはこれらの作用や流動層噴流層などで乾燥状粉体(非付着性)にスプレー液(凝集用)を供給して凝集現象を利用して顆粒ペレットを製造する際,これらの操作には造粒物を適正に成長させるための時間待ちが必要である。したがって,造粒速度は造粒物の成長過程における個数(単位質量当たり)の時間的変化を表わすことになり,その数式化(回分操作)はたとえば転動造粒(湿潤粉体原料)や流動層造粒の場合では一次速度過程,また液中攪拌造粒では二次速度過程で表わされることが多い。しかしながら個々の造粒装置・操作における造粒処理では粉体物性,装置構造,あるいはその操作に関わる多様な因子が含まれるため,それらの造粒機構に対応した造粒速度の一般化は難しい状況である。造粒物の時間依存性の粒子径分布を含めた造粒速度の数値解法としてはポピュレーション・バランスの手法が用いられている。なお,コーテイングではコーティング造粒速度ということがある。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/26

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