粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

セラミックコンデンサー

ceramic capacitor

 誘電体材料にセラミックスを使用したコンデンサー。誘電体の種類によって,温度補償用と高誘電率の二つに分類される。温度補償用コンデンサーでは,誘電体の誘電率(比誘電率)は 6 〜 650 と小さいが,誘電率の温度係数が +100 〜 -4700 × 10-6 K-1 と温度に対して直線的に変化する特徴がある。セラミック材料としては,主として酸化チタンと酸化マグネシウムや酸化カルシウム,アルカリ土類金属の酸化物の化合物が使われる。高誘電率コンデンサーは,チタン酸バリウムや鉛を含む複合ペロブスカイト化合物が使われており,誘電率は数千から数万と大きく,誘電率の温度に対する変化は -25 〜 +85 ℃ の範囲で誘電率の低いもので ±10 %,誘電率の高いものでは +30 〜 -80 % となる。さらに,チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムを半導体化し,大きな見掛けの誘電率を利用した半導体コンデンサーも実用になっている。また,コンデンサーの形状から円板型,円筒型,チップ型,積層型などの種類がある。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/08/29

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