粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

石炭ガス化複合発電

IGCC, integrated gasification combined cycle

 石炭をガス化し,ガス精製(脱硫,脱塵)後,ガスタービンを駆動するとともに,ガス化炉の冷却系統から発生するスチームで蒸気タービンを駆動する複合サイクル発電。ガス化炉には,気流層(噴流床と通称されているが,スパウテッドベッドではないので注意)と流動層の,二つの型がある。気流層には,上方に吹き込むもの(Shell,Dow Chemical,三菱,日立(HICOL)),下方に吹き込むもの(TEXACO 炉)など多様なバリェーシヨンがある。流動層型としては夕張 2 段ガス化炉の実績がある。ガス化ガスは,いったん 400 〜 450 ℃ に冷却され,アルカリ成分を凝縮分離しやすくするとともに,酸化鉄,ジンクフェライト系の脱硫剤による乾式脱硫を行う方式が検討されてきた。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/09/01

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