0.01 〜 1 µm の孔径の分離膜を用いて，液中の微粒子を分離する方法。通常のケークろ過と限外ろ過との中間に位置するものである。精密ろ過で使用される分離膜はメンブレンフイルターと呼ばれ，セルロース系，合成高分子系，無機系などの材質が使用されており，非常にシャープな細孔分布をもつことが，その大きな特徴である。メンブレンフイルターは二つに大別され，表面が緻密で他の部分は空隙率の大きな非対称構造をもち膜表面で粒子を捕捉するスクリーンタイプと比較的膜が厚く膜内部の細孔壁で粒子を捕捉するデプスタイプとがある。スクリーンフィルターによるろ過（濾過）では，ケークろ過理論が適用できるが，微粒子による分離膜の閉塞が問題となることが多い。