粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

清浄度クラス,清浄度レベル

cleanliness class

 高度に汚染のない空気の清浄さを表わす清浄度を,汚染物質の量または粒子径別の数(個数)によって格付けしたときの程度を清浄度レベルといい,それを具体的な数値で示したものが清浄度クラスである。
 清浄度の指標としては,これまでは米国連邦規格 Fed. Std. 209 シリーズの規定が用いられてきたが,徐々に JIS 規格,ISO(国際規格)に移りつつある。
 Fed. Std. 209 シリーズでは 0.5 µm 以上の粒子の 1 ft3 当たりの,10 の 10 倍単位の粒子個数で示していたが,新しい Fed. Std. 209E では 10 のべき(乗)の数値で示し,その前に M をつけることになった。たとえば,旧版 209 のクラス 100 は 1 ft3 当たり 0.5 µm 以上の粒子が 100 個存在していることを示し,209E ではこれを M2 で表わす。
 JIS 規格,あるいはISO 国際規格では清浄度クラスを,0.1 µm 以上の粒子の 1 m3 当たりの 10 の X 乗個の X で表わす。たとえば,JIS B 9920 のクラス 3 または ISO 3 は,1 m3 当たり 0.1 µm 以上の粒子が 1000(= 103)個存在していることを示す。したがって,JIS または ISO のクラス 3 およびクラス 5 は,それぞれ Fed. Std. 209E のクラス M1.5 および M3.5 に対応する。

→ 清浄度

執筆者:粉体工学用語辞典
松山達(創価大学)
更新日:2021/09/01

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