粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

じん肺,塵肺

pneumoconiosis

 「じん肺とは粉塵を吸入することによって肺に生じた繊維増殖性変化を主体とする疾病をいう」とじん肺の予防,健康管理などを目的とした 「じん肺法(昭和 35 年法律 30 号)」で定義され,その進行の程度によって,管理区分が定められている。繊維増殖が肺に広がった場合には,完全に治療することは不可能であるため,じん肺は予防することがきわめて大切である。予防策としては,工学的な方法によって,粉塵作業場の粉塵の発散量を減少させること,粉塵作業の方法や粉塵作業者の作業姿勢などを改善し,また,必要に応じ呼吸用保護具を装着し,粉塵作業者が粉塵を吸わないようにすること,じん肺健康診断を実施し,粉塵作業者の健康状態を正確に把握し健康管理を十分に行うとともに,健康診断の結果を対策に反映させることなどの方法がある。
 じん肺の原因となる最も代表的な粉塵は,石英のような非結合型ケイ酸塵で,この吸入により起こる代表的じん肺をけい肺 (silicosis)といい,古くからいわゆる「よろけ」として知られてきた。じん肺は,ケイ酸粉塵,石綿のほか,ケイ酸化合物,鉄化合物,炭素,アルミニウム,セメント,チタンなどの無機質粉塵によるもののほかに綿,砂糖きび,穀物,コルク粉塵などの有機性粉塵によるものも指摘されている。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2022/1/12

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