粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

循環流動層

circulating fluidized bed

 装置内に粒子循環をもつ流動層を総称して循環流動層といい,通常,次の三つのタイプに大別される。すなわち,

  1. 乱流流動化状態や高速流動化状態を用いて高速のガスにより粒子を低濃度で上部に輸送し,粒子をガスから分離して流動層底部に循環させる外部循環型,
  2. 低速のガスを用いて気泡流動化状態などで操作し,部分的にガス速度を変えたり,隔壁や傾斜した側壁の設置によって一つの流動層内部で粒子の循環を行わせる内部循環型,
  3. 複数の流動層を移動層などによって連結し各流動層間で粒子を循環させるもの,
である。しかし,この語は狭義に解釈されて外部循環型に対して使用される場合も多い。外部循環型の循環流動層は,気体─固体間の接触が良好,ガス流量が大きく処理能力が高い,セグリゲーション凝集が少なく多種粒子の混合系や付着性粒子に対する操作性がよい,粒子の循環速度が可変で伝熱量のコントロールが容易,などの特徴があり,燃焼炉や流動触媒分解装置などに応用されている。

→ 流動層

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/13

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