粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

シャープレス型遠心沈降法(商品名)

Sharples centrifuge

 アメリカの Sharples 社で開発された遠心沈降機の一種。その形から円筒型遠心沈降機ともいう。直径 0.04 ~ 0.12 m,直径と長さの比が 1:7 程度の円筒を約 300 s-1 までの回転数で高速回転させるので,遠心効果は最大 1×105 と大きい。原液は底部からノズルで供給し,上部のいつ流せき(堰)から清澄液を抜き出す。円筒壁に沈積した固体粒子の除去は,装置を分解し手動で行う必要があるため,固体懸濁物を扱う場合,その濃度は概ね 1 vol% 以下の希薄懸濁液に限られる。エマルションを分離する場合は,上部の二重せきより軽液と重液を連続して取り出すことができる。たとえば潤滑油中に混入する水滴および固形分の分離や,1 µm 以下のきわめて小さい粒子を含む懸濁液の処理が可能である。

→ 遠心沈降機遠心沈降面積

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/10/18

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