粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

空気輸送

pneumatic conveying, pneumatic transport

 管路内を空気またはその他の気体によって固体を輸送する技術のことであり、その装置は通常,空気源(ブロワーまたはコンプレッサー),供給部,管路(パイプ),回収部から構成される。作動流体としては空気に限らず,粉塵爆発防止のため不活性ガスも使用される。被輸送物としての固体は粉粒状の場合が多いが,カプセルのように管径とほぼ同じ直径をもつ物体を輸送する場合も含まれる。食品原料,化学原料,医薬品原料,鉱産物,微粉炭,砂,セメント,触媒などの製品や製造工程において粉粒体の形態をとるものは,ほとんど空気輸送の対象としてあげることができる。さらに都市におけるごみの輸送も応用例の一つである。通常,輸送量は 1 t h-1 から 400 t h-1 の範囲,粒子径は 10 mm 以内,輸送距離は 1000 m 以内がほとんどであるが,輸送距離が 3000 m にも及ぶシステムや 40 mm の粒子を輸送した例もある。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/07/27

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