液相法で沈殿を生成する場合に，局部的な沈殿生成を抑制し，溶液内で均一に沈殿を生成させる方法。一般に，pH の調整によるアルカリ沈殿法で微粒子を生成する場合，混合された部分で直ちに沈殿生成反応が生じる。すなわち，局部的にきわめて pH が高い部分が生じ，そこで沈殿反応が生じるために沈殿の純度や粒子径が不揃いとなる。そこで，反応溶液に尿素などを加え，これらの加水分解反応により溶液内の pH を均一に変化させて高純度で高均質の微粉体を生成する方法である。たとえば，尿素は 70 ℃ 以上で加水分解されてアンモニアを生成し，溶液内の pH を均一に高くすることができる。

(NH₂)₂CO + H₂O → 2NH₃ + CO₂

→　沈殿濃縮，液相反応（粒子生成）