粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

回転乾燥機,ロータリー乾燥機

rotary dryer

 比較的水分の少ない粉粒体材料,塊状材料,フレーク状材料の大量処理に使用される連続式乾燥装置である。内部に材料かき上げ板(リフター)を備えた傾斜回転円筒内に,材料と熱風が向流または並流で供給される。かき上げ板が回転すると,材料は円筒内面との摩擦力によって引き上げられ,ある位置からカーテン状に落下しながら熱風との接触を繰り返し,傾斜方向に移動する。かき上げ板の数 NT は筒径 dT [m] に対して NT/dT = 6 ~ 10 m-1 程度,円筒の長さ LT [m] は LT/dT = 4 ~ 10 程度にとられる。一般に材料供給速度を増加させると材料保有量が大きくなり平均滞留時間が増加するが,供給速度が過度に大きくなると逆に平均滞留時間が減少する。最適保有量は円筒容積の 8 ~ 13 %,伝熱容量係数は 100 ~ 200 W K-1 m-3程度である。
 円筒内壁に沿って水蒸気加熱管束を設けて伝導加熱によって乾燥する水蒸気加熱管束回転乾燥機や,円筒を二重構造にして内側円筒の通気構造を利用した通気回転乾燥機(roto-louvre dryer)も用いられる。

→ 乾燥装置

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/7/11

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