粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

応力ひずみ関係式

equation of stress-strain relationship

 静力学的変形における構成関係は応力とひずみの関係となり,これを数式で表現した式を応力ひずみ関係式という。粉体の場合,静力学的変形においても塑性変形となるので増分形で表現すると,全ひずみ増分 $\mathrm{d}\varepsilon$ は弾性ひずみ増分 $\mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{e}}$ と塑性ひずみ増分 $\mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{p}}$ の和として与えられ,次式となる。 $$ \mathrm{d}\varepsilon = \mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{e}} + \mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{p}} \tag{1} $$  弾性ひずみ増分と応力増分 $\mathrm{d}\sigma$ には次の関係がある。 $$ \mathrm{d}\sigma = [D^{\mathrm{e}}]\mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{e}} \tag{2} $$  ここで,$[D^{\mathrm{e}}]$ は弾性マトリックスである。
 式(1),式(2)より, $$ \mathrm{d}\sigma = [D^{\mathrm{e}}] \left( \mathrm{d}\varepsilon-\mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{p}} \right) \tag{3} $$  塑性ポテンシャル $f(\sigma_{ij})$ の項で得られた関数 $$ \mathrm{d}\varepsilon^{\mathrm{p}} = a \frac{\partial f}{\partial \sigma}\mathrm{d}f $$ を式(3)に代入し,種々変形,整理すると次式を得る。 $$ \mathrm{d}\sigma = [D^{\mathrm{p}}]\mathrm{d}\varepsilon \tag{4} $$  ここで,$[D^{\mathrm{p}}]$ は塑性マトリックスである。塑性ポテンシャル $f$ が具体化されると, それにより $[D^{\mathrm{p}}]$ が明らかとなり,応力ひずみ関係式が求まる。

→  構成方程式塑性ポテンシャル

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/05/05

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