粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

エアロゾル粒子

aerosol particle

 ガス中に固体状もしくは液体状の微粒子が分散質として比較的安定に浮遊する分散系は,エアロゾル(aerosol:煙霧体)と呼ばれ,燃焼,化学反応,蒸気の冷却による凝縮,液体や微粉体の分散などいろいろな過程で生成される。ダスト,スモーク,ヒュームミストなどは典型的なエアロゾルである。工アロゾル粒子と呼ばれる粒子の大きさの範囲は,はっきりとは定義されていないが,下限は分子の集合体,いわゆる分子状クラスターの約 1 nm(10-9 m)あたりから,上限は数十µm(10-5 m)あたりで,大きさの範囲は約 4 桁にもわたる。1 cm3 のガス中に浮遊している粒子の個数濃度も,超清浄空間(クリーンルーム)内の 1 個 以下から,燃焼による粒子発生源付近での 108 個 以上と,広い範囲にまたがっている。また,微粒子を構成する化学成分は様々である。粒子径が 0.1 µm 以下の超微粒子では,粒子の活発なブラウン運動により拡散沈着が生じ,1 µm 以上の粒子では,プラウン運動に代わって重力沈降および慣性が粒子の運動を支配し沈着するようになる。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/6/12

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