粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

圧密様式造粒

compaction-granulation

 粉体は一般に型の中に入れて強力に圧縮すると形をつくりやすい。この結果,かさ密度(嵩密度)の小さい粉体は緻密な構造になって,いわゆるコンパクト(かさ密度が大きい)になる。この種の操作による粉体の成形物は用途目的により多様な形質と大きさのものがあるが,造粒目的の観点では主として打錠ロール間圧縮,ダイまたはスクリーン押出しなどの操作方式のように粒径 0.5 mm 程度の顆粒からブリケットのように大きな粉体成形物までを対象としている。ゆえに,このような造粒の方法は造粒・成形ということがある。粉体原料には一般にバインダー(結合剤),可塑剤などを混入したり,あるいは賦形剤に薬物を混入したもの(例:医薬品)が用いられるが,圧縮時の応力の伝達性の改良には滑沢剤を原料に加えたり,あるいは予備的に顆粒化が行われる。なお,押出しによる造粒では原料を強力な圧縮力でダイやスクリーンを通して円柱状顆粒(またはペレット)をつくるため,少量の液体バインダーないしは水分を含む湿潤粉体が用いられる。

→ ロール圧縮ローラーコンパクターブリケッテイングマシン押出し造粒打錠機

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/5/27

【広告】