粉体工学用語辞典 powderpedia: Glossary of Powder Technolog

一般社団法人粉体工学会

圧搾

expression

 スラリーや半固体状の固液混合物を液体を通過させ固体を通過させない搾布などの隔壁内に収容し,これを機械的に圧縮脱水して圧縮ケークと液体とにする固液分離操作。ろ過(濾過)と圧搾とは同じ目的のために利用されるが,ろ過では通常内容積が一定のろ室内へスラリーをポンプで圧入して固液分離を行うのに対し,圧搾では固液混合物原料を収容して圧縮により固液分離を行う。また,ろ過の原液スラリーは一般にポンプで圧送できる程度の流動性をもつ必要があるが,圧搾分離する原料は一般に高濃度で半固体状の場合も多い。ろ過で得られるろ過ケークよりさらに低含水率のケークが生成される。ろ過よりさらに高脱水度を目指す場合およびポンプによる圧送が困難な場合などに利用される。乾燥,燃焼処理,埋立,造粒などの前処理に利用されることも多い。各種食品工業,発酵工業,金属工業のほか,上下水汚泥,各種廃液や廃棄物の処理にも広く用いられている。

執筆者:粉体工学用語辞典
更新日:2021/5/27

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